誰もが子供の頃に一度は取り組んだことのある縄跳び。実はかなり効率的にカロリーを消費できる運動だとご存知でしたか?今回は縄跳びを使った運動、ダイエットについて興味がある方のために、縄跳びの消費カロリーについてまとめました。他のカロリー消費手段と比較していますので、ダイエット方法を選ぶ際は是非参考にしてみてくださいね!
縄跳びにはどんな効果があるの?
縄跳びの消費カロリーについて解説する前に、まずは縄跳びによって得られる効果についてご紹介します。手軽にできるイメージのある縄跳びですが、一定期間続けることでどんな効果があるのでしょうか?
体幹と全身の筋肉を鍛えられる
縄跳びは全身を使って繰り返し垂直に飛ぶ運動です。従って全身の筋肉、特に太ももや腰の強化と、体幹を鍛えることができます。太もものように大きい筋肉を鍛えたり、体幹を鍛えて体をうまく使えるようになると代謝が上がり、痩せやすい体づくりにも繋がります。こうした筋肉や体幹のトレーニングは一朝一夕で完成するものではありませんが、縄跳びのように手軽に続けられる運動であれば長続きし、効果を得やすいとも考えられます。
持久力、心肺機能の向上につながる
縄跳びは負荷の高い有酸素運動です。縄跳びを一定期間続けることで、持久力の向上はもちろん、体の端々まで酸素を運搬する毛細血管が発達すると言われています。これにより、心肺機能の向上なども期待できます。体の内側から健康になることができるのは魅力的ですね!
脂肪燃焼
「体幹と全身の筋肉を鍛えられる」「持久力、心肺機能の向上」によって、脂肪燃焼効果を期待できます。特に縄跳びの良い点は、有酸素運動と筋肉への負荷をかけることを一度にできる点です。全身まんべんなく痩せることができるだけでなく、筋力をつけて引き締める効果があるので、健康的なボディを目指すことができます。
以上のように、魅力的な効果が期待できる縄跳びですが、実際に消費できるカロリー量は他の運動と比較して多いのでしょうか?
縄跳びの消費カロリーは?他の運動と比較してみました
ここからは、本題である縄跳びやその他の運動の消費カロリーについて、運動の種類別に紹介していきます。なお消費カロリーは「消費カロリー(kcal) = メッツ * 体重kg * 運動時間 * 1.05」という計算式と、厚生労働省「健康づくりのための身体活動基準2013」に基づいて算出しています。最後に、わかりやすく表にもまとめてありますので是非ご活用ください。
縄跳び
縄跳びの消費カロリーは、体重50kgの人が毎分120回のペースで10分間飛んだ場合、108kcalと言われています。つまり1時間ほど続けると648kcalを消費できる計算です。縄跳びに関しては、飛ぶ速さ、回数に比例して消費カロリーの量が増減します。例えば同じ10分間でも、毎分100回未満のゆっくりなペースだと77kcal、毎分100~120回未満のほどほどのペースであれば103kcalとなります。普通の成人女性であれば毎分60回程度が数分跳び続けられる速さですので、77kcalほど消費できると考えられます。
ウォーキング
ウォーキングの消費カロリーは、体重50kgの人が分速67mで10分間行なった場合26kcalです。1時間続けた場合には単純計算で156kcal消費できる運動といえます。ウォーキングやジョギング、ランニングに関しては、走る速さを早くすればするほど消費カロリーも多くなります。分速93mとかなりの早足で歩くと、同じ10分間でも38kcal消費することができます。
ランニング
ランニングの消費カロリーは、体重50kgの人が分速139mで10分間行なった場合79kcalです。1時間続けた場合には、474kcal消費できる計算になります。また分速188mで行なった場合は、10分間で96kcal消費でき、1時間続けた場合単純計算で576kcal消費できるといえます。しかし、普段あまり運動しないという方にとっては、分速188mで走り続けることは少し難易度が高いように思います。筆者は100mを全力で走って1分くらいかかるので、実際の消費カロリーは計算上の数値よりも少なくなると考えられます。
筋トレ
そうはいってもやはり筋肉トレーニングが一番いいのでは?と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。筋トレの消費カロリーは自重トレーニングと、ジムなどで機械を使って行うトレーニングで差があります。軽・中程度の自重トレーニングでは31kcal、高強度のウェイトトレーニングでは53kcal消費できるという結果となりました。ウェイトトレーニングよりも縄跳びの方が消費カロリーが多いのは驚きですね。こうした事実に加えて、筋トレは無酸素運動、縄跳びは有酸素運動であるため、両方を組み合わせたダイエットが良いでしょう。
水泳
水泳の消費カロリーは、体重50kgの方が47.5m/分の速さで10分間クロールを続けた場合、73kcalです。1時間続けた場合には438kcal消費できることになります。水泳は泳ぎ方によって消費カロリーに差が出ます。例えば同じ条件でも、バタフライであれば10分間で121kcal消費できます。反対に横泳ぎで行うと、10分間で61kcalと消費できるカロリーは少し減ります。また、水中歩行などさらに運動強度の少ないものであればより消費カロリーは少なくなります。
球技
運動を始めようと思い立った時、真っ先に球技を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。体重50kgの人が10分間行なった場合、野球では捕球と投球合わせて平均39.5kcal消費できます。サッカーの試合を10分間行なった場合は88kcal、バレーボールでは35kcal消費できます。サッカーなど常に動くスポーツはやはりカロリー消費が多いです。
ヨガ・ダンス
ダイエットのイメージがあるヨガ。ヨガの消費カロリーは、ヨガの種類にもよりますが、50kgの人が10分間続けた場合平均26kcalです。
ダンスの場合、ゆっくりのテンポ、早いテンポ、競技に分かれます。50kgの人が10分間続けた場合、ゆっくりのテンポでは26kcal、早いテンポでは48kcal、競技などの激しいダンスでは99kcal消費できます。
自転車
自転車の消費カロリーは、50kgの人が時速15.1kmで10分間続けた場合51kcalです。自転車に関しても速さによって消費カロリーが異なり、この15.1kmという数値は普通〜少しゆっくりめに行なった場合の数値となります。時速22.5kmと普通〜少し早めの速度で漕いだ場合は88kcal、時速32.8km以上とかなり早めに漕いだ場合は138kcalも消費することができます。
テニス
ハードなイメージのあるテニスですが、ダブルスとシングルスで消費カロリーが異なります。ダブルスの場合、体重50kgの人が10分間続ければ39kcal消費できます。シングルスの場合は走る量が増えるため、同じ条件であっても64kcalと1.6倍近くカロリーを消費することができます。外で行い、たくさん走る必要があるため運動負荷が高く思われがちですが、消費カロリーで見ると縄跳びの方が多いのは驚きですね。
(表)運動別体重50kgで10分間行なった場合の消費カロリー
運動の種類 | 縄跳び | ウォーキング | ランニング | 筋トレ | 水泳 | 球技 | ヨガ・ダンス | 自転車 | テニス |
消費カロリー量 | 108kcal | 26kcal | 79kcal | 53kcal(高強度) | 73kcal | 平均42.8kcal | 平均49.75kcal | 51kcal | 64kcal(シングルの場合) |
※カロリー以外の指標も
ここまで縄跳びやその他の運動のカロリー消費量を紹介してきましたが、実は厚生労働省などが発表している資料の中では、カロリーではなく運動強度、「メッツ」という単位が用いられています。その理由は、カロリーは個人の体重によって差が生じるからです。身体活動量を個人の体重に関係なく示すために、使われているメッツを指標として縄跳びを見てみると、
フィットネスクラブでの運動(全般):5.5
縄跳び(全般):12.3
ピラティス(全般):3.0
ジョギング(全般):7.0
バスケットボール(試合):8.0
(引用:国立健康・栄養研究所)
とされており、縄跳びの運動強度がとても高いことがわかります。このように消費カロリーだけでなく、客観的な指標を用いてみても、縄跳びは効率よく体を使える運動であると言えるのです。
ダイエットに役立つ縄跳びの飛び方
縄跳びは他の運動に比べ運動強度が高く、コスパよくカロリーを消費できる運動だとわかりましたが、飛び方や運動の進め方によって、さらに効率的にカロリーを消費することができます。ここからはダイエットに効果的な縄跳びの飛び方を紹介します。
二重跳び
初めに紹介するのは二重跳びです。子供の頃挑戦した方も多いのではないでしょうか。二重跳びは一度のジャンプで二回縄を回す飛び方です。普通の前跳びに比べて高く飛ぶことに加えて、縄を早く回す必要があります。また縄を回す回数も多くなるので、より運動強度を高めることができる飛び方と言えるでしょう。2,3分続けるためには何度も高く飛ばなければならないので、少し難易度は高くなります。
交差跳び
交差跳びは腕を交差させて、できた輪っかの中を飛ぶ飛び方です。普通の前跳びに比べて腕を使う飛び方ですので、縄跳びの有酸素運動効果に加えて二の腕のシェイプアップを期待できます。交差跳びのコツは「肘が重なる程度に腕を交差させること」「腕をクロスさせたら、腰の位置で縄を回すこと」の二つ。難易度もそこまで高くないので、前跳びに飽きた時にオススメしたい飛び方です。
かけあし跳び
かけあし跳びは名前の通り、片足づつ縄を飛び越えて走るように飛ぶ飛び方です。足を交互に上げることで、足やウエストの引き締めに効果が期待できます。また余裕があれば早く飛んでみるなど負荷の調整がしやすいこともポイント。呼吸を止めないように行いましょう。
飛び方については、こちらの記事でさらに詳しく紹介しています。ダイエットだけでなく、かっこよく飛ぶことができる技や、複数人で盛り上がる飛び方を紹介していますので、興味がある方は読んでみてください。
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効果的な縄跳びダイエットの進め方
縄跳びはカロリー消費量が多い運動ということがわかりましたが、ダイエットを成功させる上ではコツが必要です。ここからは縄跳びダイエットを行う上でのポイントを紹介します。
ポイント1 適切な回数を行う
1分間に60回を目安に2~3分間飛び、間に30秒ほどインターバルを挟むことを3セットほど行います。一日10分程度を続けるだけでも十分効果はありますが、早く結果を出したい・運動強度を強くしたいという方はセット数を増やし、1日20分程度行いましょう。
ポイント2 正しい姿勢で行う
縄跳びの効果を十分感じるには、正しい姿勢で行い筋肉をしっかり使うことが重要になります。「背筋を伸ばし、膝を前に向ける」「二の腕は体の側面につけたまま、肘を90°に曲げる」「目線はやや下、自分のつま先が見える位置で固定する」。この3点を意識して行うようにしましょう。特に膝の向きに関しては、もし内側に向いた状態で行なってしまうと怪我につながります。疲れてきた時こそ姿勢が崩れていないか確認して運動を行いましょう。
ポイント3 服装に注意
縄跳びは上下に強く揺れる運動であり、女性が行う場合には胸への悪影響が考えられます。実際、胸を上むきに支えている「クーパー靭帯」は揺れに弱く、一度切れると元に戻らないと言われているんです。縄跳びをしたことで胸が垂れてしまった…なんて悲しい事態にならないためにも、スポーツブラのように、上下の強い揺れを想定して作られたホールド力の高い下着を着用することが求められます。
縄跳びダイエットに関しても、こちらの記事でさらに詳しく紹介しています。具体的なメニューを載せていますので、縄跳びダイエットに挑戦しようと考えている方必見の内容です。
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いかがでしたでしょうか?縄跳びの消費カロリーを、他の運動と比較して解説しました。これまで紹介したように、縄跳びは効率的にカロリーを消費できる運動といえます。ダイエットを考えている方は、縄跳びを取り入れてみてはいかがでしょうか。
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